迷宮の行き止まりには宝箱がある

雑記です。創作小説はpixivに置いています。

読書

軽快かつ本格的な密室ミステリ「密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック」(著:鴨崎暖炉)

初めて読む作家さんだなーと思いながら手に取ったのですが、大当たりでした。今まで読んだ「密室もの」のミステリの中で、一二を争うお気に入りになりました! 「密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック」(著:鴨崎暖炉) ユーモアのある軽い文章、たた…

私の好きなミステリ10選に入って来た!「六人の嘘つきな大学生」(著:浅倉秋成)

文庫になるのをずっと待っていた「六人の噓つきな大学生」(著:浅倉秋成)を読みました。 すごい、すごい! これは確かに、単行本が出たときに話題をさらったのも当然ですね。面白かったです! 就職活動をテーマにしたミステリです。 すみずみまで、とても…

これはびっくり、「世界でいちばん透きとおった物語」(著:杉井光)

お久しぶりです。こまごま落ち着きませんが、元気です。 さて、少し前にSNSで、たくさんの人が「びっくりした」と話題にしていた、この「世界でいちばん透きとおった物語」(著:杉井光)を、どれどれと読んでみました。 ネタバレはしませんが、なるほど…

ミステリマニアに勧めたい「パラダイス・クローズド」(著:汀こるもの)

新品は手に入りにくい状態なのかな? 私は中古の文庫本を入手して読みました。 さて、ミステリが好きな人の中には、「メフィスト賞」と聞くと嬉しくなっちゃう人が結構いると思うのですが(私も!)、この「パラダイス・クローズド」もメフィスト賞を受賞し…

「贖罪の奏鳴曲」(著:中山七里)を読みました

なかなか記事を上げられずにいますが、元気です。本もぽちぽち読んでいます。今回は、中山七里さんのミステリー、「贖罪の奏鳴曲(ソナタ)」を読みました。 さて、中山七里さんの作品だと、一番有名なのは、たぶん「さよならドビュッシー」だと思うのですが…

本の買取価格が事前にわかる「ブックサプライ」

この春から新しいお仕事に就きました。ようやく少し、慣れてきたかな~♪ さて、以前ご紹介した、買取対象の品物なら何でも詰めて送れるリサイクルアプリPollet(ポレット)についてですが、本をまとめて売り、明細を見ながら考えた結果、「状態の良い文庫本…

早川書房さんが探偵を募集してるよ(2023/3/15締切)

早川書房さんが、4月刊行の海外ミステリー小説「死と奇術師」(トム・ミード/中山宥 訳)について、ゲラ(試し刷り)を読んで真相を推理する読者を募集しています! モニター応募締切は本日(2023/3/15)。40人募集しており、抽選になるそうです。 我こそ…

親子で野菜の宝探しができる「おいしい野菜まるみえ図鑑」

間が空いてしまいましたが、おおむね健やかに、穏やかに過ごしております~。 さて、本日は!珍しく実用書のお勧めです。日常生活の中で宝探しができる、こちらの本。 「スーパーのエキスパート店員が教える おいしい野菜まるみえ図鑑」! どのへんが宝探し…

「頭は良くならない絵本」って。読んだら大爆笑の「ねこいる!」(著:たなかひかる)

「頭は良くならない絵本」って、私が言ったんじゃなくて、謳い文句として書いてあったんです。表紙のインパクトに誘われて読んでみると……、わあ! なんじゃこりゃー!? ねこいる! (単行本 443) [ たなか ひかる ]価格: 1595 円楽天で詳細を見る 最初のペ…

ミステリーの王道を行く「ストーンサークルの殺人」(著:M・W・クレイヴン)

先日、シリーズの第三作「キュレーターの殺人」が発売されたので、そろそろ読まなければと慌てて、シリーズ第一作「ストーンサークルの殺人」を読みました。 期待通りに面白くて、「連続殺人をテーマとするミステリ小説が正統に進化すると、こうなるんだ!」…

相談と行動の大切さを教えてくれる「七十歳死亡法案、可決」(著:垣谷美雨)

高齢化社会が抱える問題を一気に解決すべく、あるとき、デキる首相が「七十歳死亡法案」を強引に通した……という、架空の日本が舞台です。 「七十歳死亡法案」とは、すなわち、日本人は70歳になったら安楽死せよ、という法案。ええっ、そんな無茶な。 七十歳…

ひとつのトリックが幾多の謎を解き明かす「首無の如き祟るもの」(著:三津田信三)

「首無の如き祟るもの」は、もうタイトルからしてホラーチックな雰囲気の漂うミステリです。書名を見かけることが多かったので、そのうち読もうと思いながら、ずいぶん遅くなってしまいました。 やっと読みました。しっかりした推理小説でした。面白かったで…

本屋さんでもらえる御書印を、可愛いスタンプ帳に集めたい♪

御書印を集めたくなるスタンプ帳を作りました! 今回、手前味噌な紹介記事になります、恐縮です。最初に、「御書印とは」というご紹介を書こうとしたのですが、書きかけてすぐ、「あれっ、もしかして、これは前に書いたかも?」となりました。過去の記事を検…

シュールなのに心和む絵本「おすしがふくをかいにきた」(著:田中達也)

全国の本屋さんの間で広まりつつある「御書印プロジェクト」について書こう、と思っていたのですが、面白い絵本を見つけたので、こちらを先に。 その名も、「おすしがふくをかいにきた」。このタイトルだけで、ちょっとハートを射抜かれる感じがしませんか。…

謎とドラマの魅力が両立している「カインは言わなかった」(著:芦沢 央)

この作者さんの小説は初読みです。作者名の読み方は「あしざわ よう」さん。 これまで読んでいなかったのは、いわゆる「イヤミス」を書いている作者さんというイメージが強かったためです。私はあまり「イヤミス」には惹かれなくて……。 (ちなみに、「イヤミ…

物語の構成が美しい現代ファンタジー「三日間の幸福」(著:三秋 縋)

少し前にベストセラーになった「三日間の幸福」を読みました。少し前というのは、ええと……あれっ、文庫が出てからもう9年も経ってるの?ついこの間のような気がしてたのに。どうやら長いこと積読にしてしまったようです。著者のかたのお名前の読み方は「み…

ストーリーテリングが素晴らしいミステリ「償いの雪が降る」(アレン・エスケンス)

賞を3つ受賞しているというミステリ小説「償いの雪が降る」(アレン・エスケンス)を読了しました。とても良かったです。 主人公は、大学の課題で年長者の伝記を書かなければならず、介護施設を訪れて、余命僅かな殺人者にインタビューしますが、やがてその…

メカとアクションが見どころの「機龍警察〔完全版〕」(著:月村了衛)

”至近未来”警察小説シリーズ「機龍警察」の、最初の1冊を読了しました。テンポが良く、一息に読みました。この巻だけを単体で読んでもお話としては一段落ついていますが、もう1冊読んでみたいです。なお、著者のお名前の読み方は「つきむら りょうえ」さん…

秀逸な国産ファンタジー「火狩りの王」(著:日向 理恵子)

あれやこれやと取り込んでおりまして、ブログを書くのは久しぶりです。本を読む量も減っているのですが、今日は読書記事~。 1巻が出たときに、凄いファンタジーが出たと評判になっていて、ずっと気になっていた「火狩りの王」、今はもう4巻で完結している…

taknalでお勧めされて読みたくなった本

以前、こちらのブログでご紹介した、本を薦め合うアプリ「taknal」。このアプリを通じて読みたくなった本が、結構たくさんあります。今日は、そのリストの中から何冊かピックアップしてみます。世の中には面白そうな本がたくさんありますね! ※ 「taknalって…

シェア型書店で棚ひとつぶんの開店準備中

東京都調布市の仙川にできるシェア型書店、センイチブックス。そこに、私も棚を1つ借りましたので、この一棚ぶんの書店名を考えています。棚への掲示用に、名刺サイズで書店名を作成する必要があります。 お気に入りの本、心惹かれる本、贈りものにしたい本…

「街どろぼう」(著:junaida)

1人でさみしいこと、ありますよね。 でも、1人じゃなくて、みんなでいても、さみしいことがありませんか。 むしろ、大人数でいるからこそ、余計にさみしいことも。 そんな気持ちを描いてくれている絵本を見つけましたので、ご紹介しておきます。 junaidaさ…

「翻訳できない世界のことば」と「誰も知らない世界のことわざ」

はてなの前に使っていたブログで、「翻訳できない世界のことば」という本をご紹介したことがあります。 この本によると、たとえば日本語には「木漏れ日」という言葉がありますが、外国語に翻訳しようとすると1語では表せないそうなのです。「木々の葉のすき…

みんなで作る本屋さん「センイチブックス」を応援します(ブックマンション型書店)

少し久しぶりの更新になります。本年もよろしくお願いいたします。今日は、東京都調布市仙川町で開店準備中の本屋さん、「センイチブックス」を応援する記事です♪ 目次 東京都吉祥寺にあるブックマンションをご存知ですか? ブックマンション型書店が続々誕…

中世ヨーロッパやファンタジー小説が好きなひとの参考書

中世ヨーロッパ風の世界観を持つファンタジー小説は数多くあり、それを楽しむ読者もたくさんいるので、こんなふうに思う人も結構いると思うんです:「じゃあ、本当の中世ヨーロッパの暮らしはどんなふうだったんだろう? お料理は何を食べてたのかな? 薬草…

親しみやすく美しい「90歳セツの新聞ちぎり絵」

お恥ずかしいことに、私は美術的なものをクリエイトするセンスが非常に貧しく、平面であれ立体であれ、何をどうしたら美しいデザインになるのかについて、直感というものが働きません。理屈を学べば多少の助けになるのでしょうけれど……。絵を描くのも、サラ…

俳句が分からないので「ほしとんで」を読んでみた

小説も漫画も好きで、比較的多く読んでいるほうだと思うのですが、詩はあまり読まなくて、さらに俳句となると、味わい方すらよく分かりません。 有名な俳句を見れば、たしかに「なんかいい」「なんか深い」気はしますけど、どうしてそう思うのかは説明できま…

名刺代わりの小説10選(ファンタジー編)

私の好きなミステリ10選を書いた後、ファンタジー10選も書こうと思いつつ、まだ書いていませんでした。今日こそ書きます! なお、ミステリ10選を書いたときの記事は、こちらです ↓ snow-moon.hatenablog.jp 目次 1 獣の奏者(全5巻) by 上橋菜穂子 …

電車で隣の人が読んでいる本

電車の中で、特に、座っているときに、隣の人がスマホじゃなくて本を読んでいると、何を読んでいるのか凄く気になりませんか。私は気になります。でも、小心者なので、うまく覗けないんです……。 今日も、勤め先から帰って来る電車で、隣に座っている人の読ん…

もうすぐ文庫も出る「線は、僕を描く」(砥上 裕將)

とても好きなお話です。図書館で単行本を借りて読みましたが、今月半ばに文庫が出るそうなので、買って手元に置こうかなと思っています。 印象的なタイトルのこと 「線は、僕を描く」。このタイトルを初めて見たとき、私は「ん? なんだか気になる」と感じた…