迷宮の行き止まりには宝箱がある

雑記です。創作小説はpixivに置いています。

「ラメルノエリキサ」(渡辺優)読了

 「ラメルノエリキサ」を読みました。面白かったので、感想を書いておきます。ラノベ系のミステリで、薄い文庫本なので、さっくり読めます。

 読了後、まず思ったのは、「このお話、すごーく、気に入っちゃったなあ!」でした。お気に入り度「A」ランク。

 主人公は女子高生で、「やられたらやり返す」ポリシーがあります。傷つけられたら傷つけ返さなければ、気が済まない、すっきりしない。その主人公が、ある日、通り魔に切りつけられて……。というお話。

 きっちり復讐しようとする性癖を持った女の子というのも、よく考えると少し怖いのですが、でも、自分が女子高生だった頃を思い返せば、そうだよね、マイルールってあるし、大事だよね! それに、ちょっと変わってたり、ちょっと鬱陶しかったりする部分って誰にでもあるし。

 というようなことを、読者も知っているし、物語の主人公も知っていて、家族や友達を観察し、理解し、そのうえで、自分の「好き」という気持ちを大切にしています。主人公が、自分自身に対しても大切な人達に対しても、誠実であろうとして頑張って生きている姿を見ると、愛おしいし、一緒に戦っている気分になります。たぶん、現役の女子高生も、この本を読んだら気に入ってくれる人が多いんじゃないかな。

 そんな感じで、とても好き。ご興味を持たれた方は、ぜひご一読を。