迷宮の行き止まりには宝箱がある

雑記です。創作小説はpixivに置いています。

海外にも特殊設定ミステリの佳品あり「イヴリン嬢は七回殺される」(著:スチュアート・タートン)

「イヴリン嬢は七回殺される」という書名を見て、「七回死んだ男」(著:西澤 保彦)を想起された方もいらっしゃるのでは。

そのとおり、書名から察せられるように、どちらの作品も、同じ日を七回繰り返すという特殊な状況下で進行するミステリ作品です。どちらも面白いよ!

 

最近、とくに国産ミステリで、こういう「特殊設定もの」が流行っているようです。
イムループの他には、念動力が使えたり、死後の世界だったり。

でも、「国産ミステリを読み漁っているうちに、海外ミステリと疎遠になってしまった」という方もいそうな気がして、そういう方に、「海外にも面白い特殊設定ミステリがあるよ!」と、ぜひご案内しなければと思いました。

 

「イヴリン嬢は七回殺される」は、海外ミステリらしく、人間ドラマがしっかり描き込まれた作品です。
大きな館が舞台となっていて、巻頭の見取り図を参考に、ゴージャスなTVドラマを見ているような気持ちで読みました。
文章にどことなく文学的な雰囲気があるのも、私は好きです。(人によって好き嫌いあるかも。)

登場人物は多めなので、実のところ、読み始めるときには不安だったのですが、読んでみると、みんな個性的なので意外と取り違えないですみました。
それでもあやふやなときは、巻頭の登場人物一覧で確認しました。

記憶喪失の主人公とともに、タイムループの中で知識と経験を積み重ね、次第に盛り上がる物語にハラハラドキドキしながら、ほぼ一気読みしました。

面白かったです!

 

ある程度集中して一気に読んだほうが、全体を俯瞰できて面白く読めると思うので、あまり忙しくない時期に読むことをお勧めします。

あと、注意点としては、視点や時系列の切替により、ザッピングしながら物語が進行するので、そういう構成が苦手な方には合わないかもしれません。

 

スチュアート・タートン氏の作品は、次作「名探偵と海の悪魔」も読みました。

船上で展開する物語で、情景が目に浮かぶ丁寧な描写はそのままに、ミステリなのかホラーなのか分からない不気味なストーリーに引き込まれました。

こちらも面白かったです。

 

先日出た三作目の「世界の終わりの最後の殺人」は未読です。
そのうちに読みます。楽しみです。