傑作という噂を耳にしていた「黒い睡蓮」を読みました。
フランスのミステリで、印象派の画家モネが睡蓮の絵を描いたことで有名な、ジヴェルニーの村が舞台です。
黒い睡蓮 (集英社文庫(海外)) [ ミシェル・ビュッシ ]
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前半は読みにくく感じましたが、私が人名に弱いせいかも……。
地の文で人物に言及するときに姓と名が混在しているので、慣れるまで時間がかかりました。
半分くらいから物語の波に乗れるようになって、部分的には犯人にも確信を持って読み進みましたが、終盤の展開には「おお!」となりました。
あれこれを思い起こしつつ、「良いミステリを読んだな」と満足です。
悲しい苦いお話だけれど、最後はひとすじ柔らかな光が差した印象でした。
……にしても、「ずるい」とは、やっぱり思いましたよ!
(何が、とは、ここでは言えませんけれども)
解説でも言われているとおり、反則すれすれの大技だと思います。
でも、ミステリが好きで、何でも読むよという方には、ぜひ読んでいただきたいです。
ずるいといえば、ジヴェルニーの村の美しさも。
モネが睡蓮の絵を描き続けたこの村を舞台に選んだ時点で、半分くらいはもう、作者が勝ったも同然というか、借景効果が半端ないというか……物語の情緒と完成度がグッと上がっていると思います。
あと、犬が良かったです。村のどこにでも駆けて行き、みんなから可愛がられている犬に、助演男優賞をあげたいと思いました。
そういうわけで、これからお読みになる方は、果たして読後、「こんなのダメ、反則」となるか、「反則すれすれの、傑作」と思われるか。
楽しみにしながら読んでみてください♪