迷宮の行き止まりには宝箱がある

雑記です。創作小説はpixivに置いています。

「紅蓮館の殺人」(著:阿津川辰海)感想

てんこ盛りのミステリですね!

終盤、「もう、謎解きはおなかいっぱい」な気持ちになったので、そういう「これでもか」なミステリが好きな人にはおすすめできるし、苦手な人にはおすすめしません。あと、殺害方法が残酷なので、読む人によっては「うっ」となるかも。

「てんこ盛り」というのは、たとえば、他のミステリ作品で言うと「翼ある闇」(麻耶雄嵩)がお好きな方に読んでみていただきたい、というようなことです。ああいう「思わせぶり」感、「ケレン味がある」感、「これでもかと盛って来る」感があります。私は大好きです。

ところどころに読みづらい(少し考えないと意味がわからない)箇所があったり、登場人物がいまいちアレだったりすることを差し引いても、個人的なお気に入り度はAランク。

次作ももう出ているので、そちらも楽しみです。

紅蓮館の殺人 (講談社タイガ)

紅蓮館の殺人 (講談社タイガ)

 

「紅蓮館の殺人」を読んで「すごく好き」だった人は、もし未読なら、麻耶さんの「翼ある闇」を読んでみていただきたいです。 

 

人間の注意力

 人間って、「聞きたい音だけ聞き分ける」とか、「見たいものだけ見分ける」とか、けっこう器用なことができるんですよね。(できないときもありますし、得意・不得意もありますけれど。)この見分けたり聞き分けたりのことを、「選択的注意」と言うらしいです。

 さて、下にご紹介する動画は、1分半くらいの短い動画ですが、「選択的注意」に関する、けっこう有名な実験の動画なのだそうです。私はつい最近、初めてこの動画を見て、「へえー」と思いました。

 お時間のある方は、ご自身も動画を見て、課題を試してみてください:「白いユニフォームを着た人たちと、黒いユニフォームを着た人たちが、同じチーム内でボールをパスし合っています。白いユニフォームの人たちは、何回ボールをパスするでしょうか」。

 もちろん、途中で動画を止めないでくださいね。よく気を付けて数えてください。
 なお、動画には音声が付いています。音声無しで見ても、たぶん問題ありませんが、会話しながら等ではなく、きちんと集中して見てくださいね。

 

www.youtube.com

 

 ……という動画でした。
 最後までご覧になりましたか? 「おおー!」となりました?

 ミステリ小説がお好きな方なら、そういうトリックを使ったミステリ小説を思い出されるかもしれません。私も思い出しました。
 でも、どの小説を思い出したのかは秘密です。書名を言ったら、これから読む人にトリックがバレてしまいますものね。

「オリンピックの身代金」(奥田 英朗)感想

 東京オリンピック2020の開催が危ぶまれている今日この頃、ふと、まだ読んでいない「オリンピックの身代金」を手に取る気持ちになりました。
 オリンピックにまつわるミステリ小説であることは題名からわかるけど、どういうお話なのかしら、と。

 読んでみると、ふむふむ、「1964年に東京オリンピックが開催されたとき、開会式に向けて着々と準備が進んでいたその裏で、実はこんな大事件があった」という設定のミステリなのですね。
 骨太の構成でありながら読みやすい文章で、すぐに引き込まれて、先へ先へとページをめくる手が止まらなくなりました。

 事件に関わる重要な登場人物3人の状況が、随時、場面を切り替えながら、各々進行していきます。昭和という時代がどのようであったのかが丁寧に描かれていて、シリアスな状況のときも重すぎず軽すぎず整然と進行していく様子は、まるで本当にあった事件のことを読んでいるかのよう。おそらく、当時を覚えている世代の方が読まれたら、またさらに違う感慨もあるだろうなと思いました。
 読後の、「ああ、終わってしまった」という喪失感も、突き放されたように感じる一方、いかにも時代の終わりと始まりにふさわしい終わり方とも思います。

 文庫本の上下巻を読み通して、大変満足しました。お気に入り度は余裕のAランク。ただのAではなく「A+」と言いたいくらい、ということは、つまりSランクということか。

 なお、吉川英治文学賞を受賞している作品でもあります。そう言われてみれば、なるほどと思わせられます。
 同じ奥田さんの「空中ブランコ」等とはテイストが異なるので、伊良部先生シリーズが合わなかった方にも、ぜひ読んでみていただきたいです。おすすめ。

 

寝たきりでも働ける「分身ロボットカフェ」を応援します!

少し前に、分身ロボット「OriHime」(オリヒメ)のことを記事に書きました。
今日は、そのおさらいをして、関連書籍のご案内もしながら、OriHimeに関するクラウドファンディングの情報をご案内しようと思います。

おさらい:OriHimeとは?

先日書いた記事はこちらです。

snow-moon.hatenablog.jp

まとめると、こんなふうになるでしょうか ↓

カメラやスピーカーやマイクを備えたロボット「OriHime」は、ごくわずかな身体動作によって遠隔操作できるロボットです。
病気・ケガ・その他の理由で外出できない人や、ほとんど体を動かせずに寝たまま過ごしている人も、遠く離れた地のOriHimeを自らの分身として操作することで、現地の様子を見たり聞いたり、そこにいる人たちとコミュニケーションしたりすることができます

書籍:吉藤オリィさん「サイボーグ時代」

もっと知りたいと思われる方のために、関連書籍のご案内も繰り返しておきます。
OriHime開発の中心にいる吉藤オリィさんの書かれた、OriHimeについてよくわかる本は、「サイボーグ時代」。

この本を読んだとき、私は、今まで知らなかった光が世界を照らして、今まで見えなかったものが見えるようになった気がしました……などと書くと、宗教めいた感想に見えるかもしれませんが、テクノロジーのお話です。

読みやすいので、高校生や大学生の方にもお薦めできます。
夏休みの読書感想文の課題にしても良さそうです。

OriHimeで働く。OriHimeと働く。

さて、OriHimeに何ができるかということを考えたとき、見ること・聞くこと・話すこと、その延長線上に、「働く」というテーマがあります。

OriHimeはロボットなので、技術の進歩と活用によって、サイズの小さいOriHimeも、大きいOriHimeも作ることができます。片手で抱えられるくらいの小さいOriHimeは、誰かに携行してもらうのに適していますし、ボディの大きいOriHimeは、自らが物を持ち上げたり運んだりすることができます。

ということは、店員として働くことができる、ということでもあります。

OriHimeが働きやすい条件を整えることができれば、自宅や病院からOriHimeを遠隔操作して、カフェの店員として働いて、お客さんと会話したり、コーヒーを淹れたり運んだりできるのです。そして、寝たきりの人でも働いて対価を得られる道がひらけます。

人間とロボットが、シフトを組んで、共に働くことのできるカフェ。
それは、どのくらい未来に実現するのでしょうか?
いいえ、もう既に、始まっています。

「分身ロボットカフェ」クラウドファンディング

お待たせしました、クラウドファンディングのご案内です。この「OriHimeの働くカフェを常設化するためのクラウドファンディングをご紹介したくて、今日この記事を書きました。

ちなみに、「クラウドファンディング」という言葉は、最近、認知度が上がって来ましたが、「プロジェクトを支援したいと思う人たちがお金を出し合って、そのプロジェクトの資金とする仕組み」のことです。また、原則として、プロジェクトが成功したとき、支援者が何らかの形で報酬/成果を受け取ることができ、これを「リターン」と言います。

今回のプロジェクトでは、「OriHimeの働くカフェを常設化する」ことを目的として、個人用にも法人用にも、お財布事情に合わせて複数の支援コースが設けられています。
私が一番興味を引かれたのは、リターンとして、カフェの先行チケットに「視線入力システムの体験」が付属しているコースでしたが、4人1組で出かけられるメンバーを集められそうになく、少額でも参加できる、チケットは受け取らないコースに参加しています。

この記事を書いている時点で、募集終了日まであと数日を残した状態です。ギリギリで申し訳ありませんが、まだ支援も間に合いますので、ご興味のある方は、ぜひリンク先をご参照ください。

camp-fire.jp

この記事を書きながら思ったこと

供出できるお金はわずかでも、「お金を送る以外にも、いろんな場所で話題にして、OriHimeの存在を知ってもらうことができれば、それも応援になる」と思って、周りの人にも話しつつ、記事を書きました。いえ、もう目標金額は達成されていますが、より広く知ってもらいたいし、ここから先の「これから」も応援したいのです。

それに、OriHimeのことをまだ知らない人に知らせることができれば、ただ「知る」だけでも励まされる人は多いだろう、と思いますから。私たちがプロジェクトを助けるためにというより、私たちがプロジェクトから助けてもらうために書いた、とも言えるかもしれません。

先日の記事にも書きましたが、誰だって、病気やケガで動けなくなる日が来る可能性はあるんですよね。でも、自分の操作するOriHimeがいてくれたら、親しい人にケーキ屋さんに連れて行ってもらって、食べたいケーキを一緒に選べます。もっと遠くへの旅に同行し、まだ見ぬ景色や人に出会うこともできます。そして、これからは、寝たきりでもカフェで働いて対価を得る道がひらけようとしています。

未来への勇気をくれるOriHimeと、その開発者である吉藤オリィさんと、これまでにOriHimeに携わって来られたたくさんの方々に、深く感謝します。
これからもずっと、応援しようと思っています。

読んでくださった方へ

そういうわけで、もし、この記事を読んでくださった方が、励まされたり共感したりを感じてくださいましたなら、ご自身も何かの機会に話題にするなどして、関心を持って広めていただけたら嬉しいと思います。

この記事が、未来を作る石垣の、隙間に挟まった小石ひとつぶんくらいでも、力になれたらと思います。

そうそう、吉藤オリィさんの新しい本も出ますよ! 読書仲間としてブログに来てくださっている方には、こちらの情報もご案内しなければいけません。
若い読者を対象とした本で、もうすぐ(2021年5月8日)発売予定です!

ミライの武器 「夢中になれる」を見つける授業 (サンクチュアリ出版)

ミライの武器 「夢中になれる」を見つける授業 (サンクチュアリ出版)

  • 作者:吉藤オリィ
  • 発売日: 2021/05/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

最後までお読みくださって、どうもありがとうございました。
(文章が変なところは、後日こっそり直すかもしれません……。)

 

お互いに匿名のままで荷物を送る方法

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 ネットで繋がったお友達って、お互いに、住所も本名も知らないことがあります。そして、「この先も直接会うことはきっとないし、住所も氏名も知らないままでいい、けど、ちょっと送りたいものがある」という場面も、時々あります。お祝い・御礼・お土産の品物など。あと、自作の何かを送ったりね(同人誌とか)。

 フリマアプリやオークションだったら、出品者や落札者のプライバシーを守るため、匿名配送の手段が用意されていることがありますが、では、日常生活で個人的に荷物を送るときは、匿名配送を使いたくなったらどうすればいいでしょう?

 と、いうわけで。自分用の覚書を兼ねつつ、書き留めておくことにしました。
 この記事を書いている2021年4月25日現在、スマホからヤマト運輸さんのサービスを利用することで、個人間で荷物の匿名配送が可能です。送り先として、相手のLINEアカウントを指定します。
 もちろん、送る人も受け取る人も、ヤマト運輸さんには自分の個人情報を教えることになりますよ。

 以下に、やり方をまとめます。

お互いに匿名のままで荷物を送る方法

1 サービスを利用できる条件

・送る人も受け取る人もスマホでLINEを使える状態にあること

・送る人が、受け取る人にLINEでメッセージを送れる状態にあること

・送る人が、ヤマト運輸クロネコメンバーズに登録していること
(受け取る人はクロネコメンバーズでなくても大丈夫)

・送る人が、荷物の差し出しと決済を実施できること

・荷物のサイズが宅急便で扱える大きさであること

2 手順

・送る人が、「宅急便をスマホで送る」というサービスを使って、発送情報を入力し、相手のLINEアカウントを指定する。

・受け取る人は、ヤマト運輸からLINEで通知が来るので、配送先情報を入力する。
(このタイミングで受取拒否することもできます)

・送る人が、発送手続をして荷物を差し出す。
ヤマト運輸の直営店でも、提携コンビニでも差し出せます)

・受け取る人が、荷物を受け取る。

3 注意事項

・通常の宅急便料金の他に、匿名オプション料金がかかります。
(この記事を書いた時点では 110円 )

・発払いのみとなります。着払いはできません。

・受取拒否ができるので、送す人は事前に同意をもらっておきましょう。

4 関連リンク

 ヤマト運輸さんの関連ページへのリンクを張っておきますので、詳しくはリンク先をご確認くださいね。(クリックすると別ウィンドウで開きます)

www.kuronekoyamato.co.jp

c-faq.kuronekoyamato.co.jp

 

以上です。

なお、郵便局のゆうパックにも、スマホからから使える「かんたんSNSでお届け」機能がありますが、そちらは、受け取る人が住所等を入力すると発送元にも通知されるので、匿名にはならないようです。ご参考まで。