迷宮の行き止まりには宝箱がある

雑記です。創作小説はpixivに置いています。

物語の構成が美しい現代ファンタジー「三日間の幸福」(著:三秋 縋)

少し前にベストセラーになった「三日間の幸福」を読みました。
少し前というのは、ええと……あれっ、文庫が出てからもう9年も経ってるの?
ついこの間のような気がしてたのに。どうやら長いこと積読にしてしまったようです。
著者のかたのお名前の読み方は「みあき すがる」さんです。

貧しい大学生の主人公が、食うにも困っていたところ、寿命を買い取ってくれる店を紹介されて……というストーリー。なので、ジャンルでいうと現代ファンタジーですね。

ミステリアスな内容でありながら、親しみやすく、テンポも良く、あっというまに読み終わりました。
とても読みやすいので、ふだん小説をあまり読まない人にもお薦めしてみたい1冊です。
もちろん、小説をたくさん読む人にも、強くお薦めします。
すばらしく美しく構成された物語です。

ファンタジーが好きな人にも、ミステリが好きな人にも、文学作品が好きな人にも、ライトノベルが好きな人にも、すべて合っていそうな、このターゲット層の幅広さも尋常ではないと思います。

ノンストップで一気読みしても良し。時々本を閉じて、自分であれこれ考えるのも良し。(私は前半、時々本を閉じて考えました。寿命の査定についてとか。)

面白かったです。

 

追記: 読了後、本のカバーを見返して、「あっ、あのシーンが表紙だったのか」と思いました。