迷宮の行き止まりには宝箱がある

雑記です。創作小説はpixivに置いています。

メカとアクションが見どころの「機龍警察〔完全版〕」(著:月村了衛)

”至近未来”警察小説シリーズ「機龍警察」の、最初の1冊を読了しました。テンポが良く、一息に読みました。
この巻だけを単体で読んでもお話としては一段落ついていますが、もう1冊読んでみたいです。
なお、著者のお名前の読み方は「つきむら りょうえ」さんです。

「機龍警察」を読む前のイメージは「SFと警察小説の融合」で、実際に読んでみて、それはそれで合っていました。
ただ、「SFだけ好きな人が、これを読んで警察小説にも興味を持つようになるか」「警察小説だけ好きな人が、これをきっかけにSFにも手を伸ばすようになるか」というと、そういうのとは違うように思います。

なので、とっかかりとしては「メカ・アクション」として読むのが良さそうだと思いました。
もちろん、警察小説としての筋立てもあるし、登場人物もいい感じに癖があるんですけど、一番の見どころは、近未来の警察が装備する人型機械装甲のメカギミックと、敵味方のバトルアクションなので、そこを面白く感じる人に読んでほしいな、と。

こういう人にお勧めします:
・近未来SF小説を読んでいて機械のギミックが出て来たとき、その記述から、デザインや動作を思い描きながら読むことができる
・戦闘アクションシーンでも、記述をもとに動きを想像し、手に汗握って読むことができる

逆に、こういう人にはお勧めしません:
・メカニックな記述や戦闘アクションには興味がなく、そういう部分は飛ばしたり斜め読みしたりする
・テロやテロリストに関することをエンタメ小説の構成材料とすることに嫌悪感がある

 

1冊読んで、映画を1本見たような読後感だ、と思いました。
「機龍警察」シリーズは、うち何冊かが賞も取っていて、評価の高いシリーズのようです。「メカ・アクション」にピピっと来るかたはお試しを。