先日、名刺代わりの小説10選(ミステリ編)の記事を書きました ↓
このときに、ミステリならあと10冊くらい書き留めておきたいと思ったのを、しばらく放置していましたが、今日はそれを。
11 獄門島/横溝正史
金田一耕助のシリーズです。閉ざされた小島で次々と殺人事件が。現場は俳句に見立てられており、全編にわたって、暗く湿った空気が感じられます。
強く心に残っていますが、実は自宅に本がないので、美化されている可能性も。そのうちにちゃんと買ってきて、再読します。
「犬神家の一族」あたりは、原作小説は意外と映像よりあっさりしてるんですけど、「獄門島」のほうは、原作もちゃんとドロドロしています。そこがいいんです…。
12 大誘拐/天藤真
殺人はなく、軽快なストーリーだから、「人が死ぬ話はいや」と思う人でも安心して読めます。
……えっ。あれっ? 今って、新刊は売ってないの? そうなのか。
まだスマホのない時代に、携帯電話でやり取りする話だと、仕方ないのかな。名作なんだけどな。
13 読書嫌いのための図書室案内/青谷真未
初めてタイトルを聞いたときは、読書案内の本かと勘違いしました。ミステリです!
学校を舞台にしたミステリかーと思って、最初はあまり興味がなかったのですが、良い評判しか聞かないので気になり始め、実際に読んでみたら、すみずみまで丁寧に作られている素敵な作品でした。読んで良かった!
これも、人の死なないミステリです。ミステリに興味を持った人への最初の一冊にも良さそうに思います。
14 誰も死なないミステリーを君に/井上悠宇
登場人物の一人には、これから死ぬ人が視覚的にわかってしまう不思議な能力があります。そういうのが苦手でなければ。優しいミステリです。
ん? あれっ、続刊あるの? しかも、けっこう前に出てる。知らなかった、読まなくちゃ。
15 奪取/真保裕一
冒頭から、知的好奇心に引きずられて読み進めてしまう小説。テンポの良いストーリーです。少々ご都合主義な展開もあるものの、調和したエンディングに辿り着き、読後感も良いです。
偽札づくりの話があるので、電子マネーだけの世の中になる前に読んだほうが面白いと思います。
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16 シャーロック・ホームズの冒険/コナン・ドイル
好きなミステリを挙げるとき、いつもどのへんに入れるか迷ってしまいますけど、外せない。今回はこのへんに入れておこう。
どの版がいいとか、特にわからないためリンクも張れません。いつどの版を読んだのが最初だったかも思い出せません。そういう人多いと思うんですけど。
ミステリ好きな人が、「桃太郎」レベルでいつのまにか履修済みになっている偉大な物語、ということですね。
17 QED 百人一首の呪/高田崇史
文学に関するミステリって、いくつかありますよね。これは、百人一首に関するミステリです。私は百人一首に特別な思い入れは何もないのですが、なにげなく手に取って読んだら、「うーむ、本当に、この通りなのでは?」という気持ちになりました。
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18 怪物の木こり/倉井 眉介
エンタテイメント精神にあふれたミステリ。サイコパスな人が出てきます。ちょろっとSFっぽい設定もありますが、舞台装置みたいなものです。
犯人はあの人かな、この人かな、そう思わせて実はこっちかな。と、ミステリ初心者か上級者までが犯人当てを楽しめると思います。
19 楽園のカンヴァス/原田マハ
美術をテーマにしたミステリ。独特の密度と香りがあるように感じます。
この作者さんには、優れた美術ミステリがいくつもあるので、いずれ読んで、この作品よりももっと好きな小説も出て来るかもしれないな、と思っています。
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20 猟犬探偵/稲見一良
ハードボイルドから一冊、入りました。物語の乾き具合が、私の好みに合っています。「セントメリーのリボン」や「ダックコール」も好きで、どれを選んでも良さそうに思いましたが、これにします。
早くに亡くなられた方です。もっとたくさん、この方の作品を読みたかった。
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以上で、ミステリ20冊を選び終えました。愛読書100冊のうち、20冊を選んだぞ、というつもり。
次はファンタジーに取り掛かろうかな、それともSFにしようかな。
お気に入りを選ぶのって、楽しい。